映画『スキャンダル』

アメリカでニュース専門のケーブルテレビ局「FOXニュース」を立ち上げ、共和党など保守政治家にも強い絵影響力を持っていたCEOのロジャー・エイルズが、女性キャスターに対するセクハラで訴えられて辞任した。2016年のことらしい。

その事件を実名で描いた映画『スキャンダル』を、新型コロナウィルス感染のリスクを冒して映画館で観てきた。

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映画しては、主役の女性キャスターが録音した音声データを流すとか、もっとサスペンスや衝撃のどんでん返しを織り込めたはずで、物足りなかった。素材が素材だけに、もう少し作りようがあったのでないかと思う。

しかし、こういう映画を製作できる土壌がアメリカに残っていることには拍手を贈りたい。日本で、大手のテレビ局のトップがセクハラ事件を起こしたとして、こんな映画は作れないだろう。

裁判では、FOXニュースが女性キャスターに謝罪し、20億円の和解金を支払うことになったらしい。戦争中に日系アメリカ人を収容所に閉じ込めたことあのレーガンが謝罪したように、こういう潔さも日本では期待できない。

ロジャー・エイルズは2017年5月にくも膜下出血で亡くなったとのこと。享年77歳。辞任した後もトランプに助言していたらしい。